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斉藤弘子・長江曜子著『Q&A 21世紀のお墓と葬儀』より抜粋

  【Q1】夫婦ともに一人っ子。両方の実家のお墓二つを相続することになるけど、どうすればいいの?
 

 夫婦ともそれぞれ一人っ子であれば、どちらの家族も平等に大切なはずです。無縁にすることは避けたい、これがお墓に対する正直な本音でしょう。

 
 さて、夫婦それぞれが実家の墓を継承することは可能です。しかし、それでは祭祀することの義務が二倍となり負担も大変です。心の負担もさることながら、経済的な負担が一番厳しいでしょう。夫婦の相続するお墓が近ければまだよいのですが、都会
と地方であれば、交通費だってばかにはなりません。春・秋の彼岸、お盆、お正月等のお寺のつき合いなど、気がめいってきそうですね。

 
 夫婦が若いときは、それでも二箇所のお墓の祭祀が可能であっても、夫の定年退職後を考えると、経済的負担を真剣に考える日が必ずくるでしょう。そこで、一つの解決策が、二家族分のお墓を一つにまとめる改葬をし、「両家墓」にしてしまうことで
す。

 
 夫婦のどちらかのお墓―これから先の人生をじっくり考えてみて、生活の場(居住空間)がどこになるかが最も重要です。その生活の場に一番近くて便利なお墓を選ぶことが大切です。具体的には (1)居住空間に近く、交通至便な場所にあるかどう
か。 (2)寺院墓地であれば、住職と気が合うかどうか。信頼できるかどうか。 (3)祭祀の費用的な面はどうか? (4)両家墓にすることに寺は賛成してくれるかどうか?その上で、改葬についての準備に入ります。

 
 まず、お墓を移転、引越しするには費用がかかることを、きちんと理解しておきましょう。お墓を受け入れる側のお寺や霊園の管理事務所で”受入証明”を出してもらいます(出ないときには、使用許可証を必ず持参すること)。また、相手方のお寺
(移転するお墓)で埋葬(納骨)証明書を申請し、その後、お墓のある市町村の役所へ出向き、その市町村長の許可である改葬許可証申請とその受領をすること。お墓を移すお寺や霊園には事前にきちんと話をつけておく必要があるのです。そして、もち
ろん、墓地はさら地にして返還することが条件ですので、必ず石材店に見積りを事前にとっておいてください。「御魂抜き」のお経料もいくらかを聞いておいてください(通常2万円前後)。いろいろと気を使うことや費用の面で大変ですが、平方メート
ル単位のお墓の撤去料金は5万円〜15万円程度です。

 
 受け入れる墓地も、遺骨の埋葬料がかかります(一体、五千円〜2、3万円)。費用がかさむほど遺骨が大量な場合は、石材店に事前に相談して費用削減をお願いするのもいいでしょう。墓石をそのまま使用する場合は、墓誌(戒名や、俗名、没年月日
を刻む石)があるかどうかチェックしてください。墓誌があると大変便利です。なくなった順に、戒名の他に俗名をフルネーム、姓名まで刻んでおけば、両家のだれかが一目でわかります。

 
 また、将来少子化で何家になるかわからないので、棹石に家名を刻まずに、梵字を入れたケースもありました。家族の好きな言葉、心に残る言葉、“絆”“やすらぎ”“愛”等を刻んだ人もあります。ここが知恵のみせどころですね。夫婦のまさに共同作業ですから、お墓を契機に、夫婦の考え方、価値観をじっくりと話し合うよい機会ではないでしょうか。

 

 斉藤弘子・長江曜子著『Q&A 21世紀のお墓と葬儀』より

クョスコニョ    [1] 
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