総計: 106299  今日: 5  昨日: 56       Home SiteMap E-Mail Admin Page
なつ椿
 ご案内.  サービス概要.  イベント&プロジェクト.  オンライン本棚.  ギャラリー.  談話室.  本の紹介.  リンク.
    コラム
    高齢者にとって
    女性にとって
    夫婦にとって
    シングルにとって
  ご案内
    場外乱討論!

ホーム > オンライン本棚 > シングルにとって :

斉藤弘子・長江曜子著『Q&A 21世紀のお墓と葬儀』より抜粋

  【Q9】シングルにぴったりのお墓として「個人墓」「共同墓」があると聞きました。どちらがよいのか、アドバイスしてください。
 

 現代は、家族形態やライフスタイルの変化にともなって、お墓のあり方が多様化しています。その一環として「共同墓」「個人墓」を求める声が増えてきました。では、それらは、どういうお墓なのか、まず最初に、基本的なことを説明しましょう。

 
 「共同墓」とは、お墓の跡取りがいないなど、継承者問題を抱えた人のために登場したものです。形式はさまざまで、共同体や市民団体が運営するもの、会員組織にして維持・管理するものなどがあり、入会の条件はじめ、システム、費用など、多種多様です。本書で紹介しているシングル女性や子どものいない人などを対象とした「もやいの会」「志縁廟」も含まれます。また、永代供養墓の合葬形式(通常の墓石を建てず、他の遺骨と一緒に合葬される形式。最初から合葬されるものと、一定期間納骨堂で預かった後に合葬されるものがある)も、同様のものと考えてよいでしょう。

 
 一方、「個人墓」とは、個人が自分のために建てるお墓のこと。継承者がいない人のために永代供養付き(「個人墓」「夫婦墓」と二つのタイプがある)のお墓もあります。同じ考え方のお墓として、寺院では「生前個人墓」と称している東長寺の「縁の会」があげられます。

 
 さて、どちらを選択すればよいのかという問題ですが、「自分が生きてきた人生に対して、どういう思いやこだわりがあるのか」という視点から考えてみてください。たとえば、あなたに「私の生涯、生きてきた軌跡を表現して、安らかに眠りたい」「何かの形を残して、友人や知人にもお参りしてほしい」という気持ちがあるのなら、個人墓がおすすめです。子どもがいないし、お墓をつくっても継いでくれる人がいないとしても、前に述べたように、永代供養つきのお墓を選べば安心です。

 
 または「私のお墓」にこだわらない、みんなの遺骨と一緒に合葬(遺骨が混ぜられる)されてもよい。むしろ、そのほうがあの世で楽しくすごせるかもしれない。そう思っているのであれば、共同墓でもよいでしょう。共同墓のメリットのひとつとして、個人でお墓をつくるより費用が安くてすむという点があります。ただ、どのような形態になっているのか、実際に自分の目で確かめておいたほうが無難です。「見学に行ったら、多数の遺骨と一緒くたにされているようで・・・そんなところには入りたくないとショックを受けた」という体験者の例もあるのです。

 
 さらに、共同墓でも、気の合った友人と一緒に入る、位牌ともに二人並べて祀ってもらうことができるシステムになっていることろを選ぶなど、いろいろな形があります。

 
 どの形を選ぶにしても、それぞれの霊園や寺院での仕組みを詳しく知って、納得してから決めることが肝心です。そのためには、知人に聞いたり、出版物から情報を得る、葬儀関係者や霊園関係者などの専門家に相談するのもよいでしょう。

 

 斉藤弘子・長江曜子著『Q&A 21世紀のお墓と葬儀』より

 

クョスコニョ    [1] 
 前のテキスト: 【Q7】親から継承したお墓を私の代で始末したいと思うけど、どうすればいいの?
 次のテキスト: 【Q10】遺言を残しておきたいと思っています。どのように遺言をつくればよいのでしょうか?
Copyright (C) 2003 Azumaya & Natutubaki All rights reserved.