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斉藤弘子・長江曜子著『Q&A 21世紀のお墓と葬儀』より抜粋
【Q10】最近トラブルが続いて起きるので、占ってもらったら「墓相」がよくないと言われてしまいましたが・・・。 |
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家相や手相などと同様、墓相は易学のひとつです。易とは吉凶を占う術、つまり「よい(吉)・わるい(凶)を予測する」ものですが、それが真実であるかどうかは、誰も断言できません。 また、いろいろな流派があり、「吉・凶」説にも違いがあります。たとえば、墓地が北向きや西向きはよくない、という説。これは、死者を寝かせるとき「北枕」にするので不吉といわれていること、西は太陽が沈む方向なので「隠れる」という意味もあって、負の部分が強調されすぎるということからきているようです。一方で、そういう凶説に対して、逆の吉説をとなえる人もいます。いずれにしろ、お墓の方角は、あまり意味がありません。 要するに、墓相は、その人の考え方次第で、あってなきが如くといえるでしょう。実際に、墓相を取り入れたお墓は、関東や中部で全体の約2%とわずかです。しかし、どうしても気になるのであれば、墓相の知識のしっかりした石材店に相談することが大切です。 墓相を信じすぎると、かえってトラブルが起きることにもなりかねません。たとえば。「墓相がわるいから、お祓いしたほうがよい」などと弱みにつけこまれて騙されることもあり得ます。それに、「墓相がよくないから向きを変えたい」といっても、霊園のお墓で簡単に向きを変えられるものではないでしょう。改葬するにしても、手間と費用がかかります。そういうデメリットを考えると、発想を変えたほうが得策です。「わるい」という人がいれば、「よい」という人もいるのです。その「よい」に目を向けて考えるのもひとつ。また、お墓参りをして供養するとよいかもしれません。それに、トラブルが続くのは、それなりに原因があるためです。お墓とむすびつけて考えないことです。
斉藤弘子・長江曜子著『Q&A 21世紀のお墓と葬儀』より
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