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斉藤弘子・長江曜子著『Q&A 21世紀のお墓と葬儀』より抜粋

 

  【Q1】若いときに購入したお墓があるけど、住まいから離れています。年をとってくると遠いと感じて、近くに移したいと思うようになりました。どうしたらいい?
 

 確かに、高齢者にとって、年1〜2回の墓参でも、墓地が遠いと苦になるものです。

 

 さて、あなたの墓地は、次のどの条件が当てはまりますか。 (1)寿陵(生前に遺骨なしで、自分のために用意した墓所、未埋葬墓地)ですか?それとも、遺骨を埋葬している墓地ですか? (2)墓地に建立している墓石は、外柵(囲障、囲いの部分)のみですか?石塔も建立していますか? (3)寺院墓地ですか?公営あるいは民営墓地ですか? この三点をまずチェックしてください。

 

 (1)で、寿陵の未埋葬であれば、墓地をさら地にして、墓地の管理者へ返還すればよいのです。それには、墓石の撤去費用がかかります。平方メートル単位5万円〜15万円程度ですが、必ず石材店(寺院や霊園出入りの石材店)から前もって見積書をとっておかないと失敗してしまいます。墓地の返還には、費用がかかる上、寺院墓地では、永代使用料はほとんど戻りません。公営霊園でも、同様のことが多いのです。ただ民営霊園の場合、それぞれの霊園規則で、多少なりとも返金する制度がある場合も見られます。まず、購入窓口となった石材店や霊園事務所に問い合わせることが必要です。墓石を建立していないさら地のままであっても、全額永代使用料が返らない霊園もあれば、半額近く戻る霊園もあり、ケースバイケースなのです。

 

 (1)で、埋葬してある場合は、遺骨を移す際には、受入地の新しい墓地を確定しないと返還ができません。遺骨は、勝手に取り出すことはできませんし、移すこともできないのです。新墓地の受入証明書(あるいは使用許可証)を出してもらって、所定の改葬手続きをとらなくてはなりません。もちろん、旧墓地の解体費用(さら地に戻す費用)もかかります。

 

 また、新墓地を購入する際にも、注意が必要です。旧墓地に使用してある墓石が全く使えないのかどうか、きちんと墓所のサイズ、石塔の大きさを測って、新墓地でお世話になる石材店に提示してみてください。あるいは、旧墓地の現場を見てもらうことをおすすめします。相手の石材店が良心的なところなら、ただ永代使用料と新墓地の墓石を売りつけるだけではなく、相談に乗ってくれるはずです。また、新しい墓地で使える部分をきちんと説明してくれます。ふつう、外柵(囲い)は、墓地によってサイズが違うため使用できないことが多いのですが、石塔は使えることが多いものです。墓石の解体と移送は、旧墓地まで新しい石材店に出張してもらうか、先方の寺院や霊園の指定石材店に施行・運搬してもらうこともできます。

 

 いずれにせよ、年をとって後、自分のニーズが「墓参は近くで」と感じたら、予算のかかることなので、跡を継いでくれる子どもとともに、余裕をもって計画を立てて臨んだほうが失敗しません。家族の財産をより活用するためには、どうすればよいか、一番よい方法を考え、寺院、霊園と相談してみてください。

 

 斉藤弘子・長江曜子著『Q&A 21世紀のお墓と葬儀』より

クョスコニョ    [1] 
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